みんな大きく育ってほしい

東北北部にあたる岩手県は、
日本の中でいつも最後に梅雨入りするエリアです。

そんな岩手も先日、やっと梅雨に突入しまして
にわか雨を含め、かなり雨の降る日が多くなっています。

そして気温も上がってきている今日この頃、
ひと雨降るごとに、作物も雑草もぐんと勢力を伸ばして
急激に緑色が多く濃くなっていきます。

農学部1年生の「総合科学フィールド実習」の畑も然り。

途中、入構制限があったり、
急激な天気の崩れで実習が中止になったりと
なかなか思うようにこまめに管理や観察できない状況もありましたが…

種まきから発芽までの一番大事な時期にそれらが当たらなかったことと、
その大事な時期に皆さんが毎日しっかり管理したのが功を奏して

先日、無事に立派なダイコンが収穫できました。

(ホウレンソウも収穫できたのですが、
ダイコンの大きさとインパクトに負けてしまいました)

(ちなみにスマホを構えてる学生さんは、作業のレポートを提出するための大事な記録の役目を担っています)

毎年、この実習では収穫物の分配に手こずる学生さんが多い印象でした。
(アパートの台所の戦闘力が弱め、電車通学で持ち歩く量に限界がある、など)

それに対して今年の皆さんは、
自宅の環境や家族構成、通学の移動手段を問わず
平等に分け合う方が多いように感じました。

今の世の中、食材の下ごしらえや調理法なんかは
スマホひとつでいろいろな情報が手に入りますし、

正攻法だけじゃない、電子レンジなどを活用した
時短レシピなんかもたくさん開発されていますし、

コロナ禍の影響で、自宅での時間や野外活動の機会が増えた方も多いようで
(料理や家庭菜園、釣りなどを楽しむ方、けっこういるみたいです)、
畑からとれたばかりの野菜をもしも初めて見たとしても、
「ハードルが高い」と感じる人って、
以前より少なくなっているのかもしれません。

この実習の後半戦は、ジャガイモと枝豆とトマトの収穫に向けて
雑草との戦いがメインになってきます。

最初は「どれが草でどれが野菜の芽かわからないから、抜くのが怖い」と戸惑っていた学生さんも、除草の時、迷わず草に手が伸びるようになりました。

ひと雨降るごとにグンッと成長する作物や草たちのように、
皆さんも1週間講義や実習を終えるごとにグンと大きく成長してくれている、
そんな手ごたえを感じる梅雨入り時期の実習なのでした。