長いお休みで最近、講義室に学生さんがほとんど出入りしなくなっています。
そんな講義室のドア。
あら、なんか…汚れてますね。
何かの液体が垂れたような白い跡がたくさん。
前はこんな汚れ方、していなかったんですよね。
なんだろう。
…で、ふと側を見て、ピンときました。
そう、部屋に出入りする時に、皆さんしっかり手指消毒をしてくれていたんですね。
で、その手に残った消毒液がドアの開け閉めのたびに
はねて付着したりするのを繰り返してこの汚れになったと。
(消毒液自体は透明な液体なので、おそらくはねたその時には汚れには見えないのだと思われます)
(手すり部分はこまめに拭かれていたようで、けっこうきれいです)
1回の講義で10~数十人、時には100人規模の授業もあったりして、
とにかく毎日毎時限、各講義室にはたくさんの人が出入りしています。
おそらく一人や二人の手からとびはねる消毒液なんて微々たるもの。
あれだけの跡になるには、
たくさん出入りがあったことと、
その時に手に消毒液がついていたこと、
これらの積み重ねの末なんだと思うんです。
何かと「汚れ」は悪いイメージがどうしてもセットになりがちですが、
そこから日々の習慣が見えてくることもあるんですね。
もちろん、故意に汚したり傷つけたりするのは良くないことですが、
こういう汚れはやむを得ないし、
むしろ「ニューノーマル」が皆さんに根付いていることを感じられました。
「汚」という漢字。
「よごれる」ことが必ずしも「きたない」とは限らないと
ちょっぴり哲学的なことを考えさせられる、静かな学内の風景でした。