コロナ禍初期~デルタ株の感染が拡大していた頃は
「はるじたく」
からの
「春自宅」
というパソコンの誤変換も
「春(なのに)自宅(にいるしかない)かぁ…」なんて暗い気持ちが
ずっしり心にのしかかっていましたが。
まだ制限されている活動が多くあるものの、
入学式は無事対面で執り行われ、
しっかり年度初めから授業も対面で開講され、
自宅にいるしかない、なんて日常ではなくなりつつあります。
そんな「通常運行に近い」岩大ですが、
滝沢市にある附属農場やキャンパス西側にある下台圃場での実習も
学年暦どおり、いよいよ今週来週から本格的なスタートを切ります。
(先週はガイダンスや見学・プロジェクトの計画立てでした)
農場では、静かにその準備が始まっていました。
ずっしり重いダンボール箱の中身は、たくさんのジャガイモたち。
調理するときには必ず取り除かなきゃいけない「芽」がたくさん出ています。
…が、これは食用ではなく種イモとして植えるものなので、芽はつけたままでOK。
ひとつひとつ、傷んだり腐ったものがないかチェックしながら
風通しの良いところに移し並べていきます。
こんな風にいろいろな材料を、実習で使う状態に下処理していきます。
このジャガイモを扱う実習「総合フィールド科学実習」の受講者は
農学部の1年生全員なので、軽く200名を超えます。
実習で扱う品目は他にもたくさんあるので、その種や肥料や資材の準備、
他大学や県内のいろいろな学校の実習にも対応しているのでその準備、
その他農場全体の春の作業全般、
さらには安全衛生管理など大学のいろいろなお仕事だって
春だろうが秋だろうが通常通りあるわけで、
「たかがジャガイモ」と言っていられるような楽さはまったくありません…。
農場の先生・スタッフの皆さん、いつも本当にタフでかっこいいのですが、
この春の時期は特によりいっそう、その頼もしさを強く感じます。
野菜の苗も温室ですくすく育っていました。
お外デビューはもう少し先かな?
ブルーベリー園では、農場に配属されている学生さんたちがまさに「春支度」の真っ最中。
秋冬の間にはがれたシートを直したり、補強したり。
先週は雨もぱらついてかなり冷え込んだので
皆さん、見学ですらちょっと大変そうでした。
(遠くで見ていたわたしもあまりの寒さで背筋がぎゅっと縮こまり、
肩や背中がかなり凝りました)
暑さや雨や台風、わたしたちではどうにもできない要素と
根気よくお付き合いしながら進めていく屋外での実習。
自然相手なのでどうしても、くやしいことも残念なことも時にはありますが、
なにより、今年も誰もケガなどせず、安全に学んでいけますように。