また春に会いましょう

卒業式も終わり、3月下旬ともなると
平地では雪もすっかりとけまして。

雪の下にずっと隠されていた、晩秋~冬にかけての落としものたち。
学内あちこちで見られるようになってきます。

植え込みから手袋、

芝生からリップクリーム、

(なんだか「二階から目薬」みたいな響きです)

……

!?

これは…カリン???

この地点、最寄りにカリンの樹があるので、おそらくそこから来たと思うのですが…。

アスファルトの隅に、原型をとどめたまま鎮座しておりました。
ところどころ黒ずみはありますが(落ちた時の傷?)、
樹から落ちてきたら痛そうなくらいの硬さも保っています。

もしかして、樹から落ちた直後に雪が上から積もり、
実質雪蔵のような、温度も湿度も一定に保たれた状態の中で
ひと冬ずっと保存されていたんでしょうか。

…だとしたら、雪蔵って本当にすごいんですね。

(我が家では、冷蔵庫にしまった事を忘れていたりんごが
シワッシワになった状態で発掘されることがあります)

(けっこう乾きますよね、冷蔵庫)

カリンは誰の物でもないのでともかくとして、
雪の下でじっと春を待ち続けていた落とし物たち。

さすがにひと冬屋外にあったリップクリームは使う気にはなれないかもしれませんが、
願わくば(たとえその後捨てられるとしても)持ち主に見つけてもらえたらいいなぁ。